2005(平成17)年10月15日〜2006(平成18)年1月15日
鵠沼郷土資料展示室運営委員会と鵠沼を語る会の共催で3ヵ月期間展示を開催中。展示室外の廊下壁面に「鵠沼を語る会」30年のあゆみを、あわせて展示。
今回の展示は文学・美術・舞台・映像・学術の5分野で鵠沼にゆかりのあった文化人を百数十名取り上げています。
旅館『東屋』に逗留し想いを練り執筆し、それぞれの文学世界を創造した近代文学の旗手となった人々も併せて紹介しています。今回は5分野の故人を対象とし政治・経済界・スポーツ・宗教の分野の人々は取り上げていません。

<展示の見所>

今回の収集資料には川口松太郎氏が執筆に集中すべく鵠沼に移り住んだ邸宅の見取図、転居挨拶文などと共に、氏の絶筆と言うべき執筆途中の2枚の原稿が含まれています。

また藤沢市の貴重な所蔵資料である『葛巻文庫』の中より芥川龍之介の非凡さを示す少年期の作品・回覧雑誌「日の出界」と彼の創作活動の一端をうかがう手掛かりとして貴重な資料である所蔵6冊の手帖の内、No.3とNo.7を藤沢市文書館の厚意により、その複製を披露、全文を閲覧できるようになりました。『葛巻文庫』は芥川龍之介の姪で「鵠沼を語る会」会員だった葛巻左登子氏が大切に所蔵してきた、火災の災禍から免れた「芥川の多くの自署遺品」で先年、会の仲介で文書館に寄贈され修復・所蔵されることに成った文学資料です。